“民際協力”
市民と市民との協力である
民際協力
パルシックは、困難にある人びとが尊厳のある暮らしを取り戻すことを目指す国際協力NGOです。
ただし、パルシックは支援活動のことを、国と国の協力である国際協力ではなく、
市民と市民との協力である「民際協力」と表現します。
地球上の各地で暮らす人びとが国境を越えて直接的に助け合うこと、
同じ時代に共に生きる人間として相互に支え合う道を拓くことを大切にしています。
パルシックが取り組む
民際協力事業
誰もが自分たちの力で豊かな暮らしを築ける世界を目指して、民際協力事業において、
災害・紛争などの困難にある人びとに対して、緊急支援・復興支援・経済自立支援を段階的におこなっています。
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緊急支援
災害・紛争などで自立的な発展を阻まれた地域にて実施
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復興支援
ハード面(建物など)ソフト面(産業など)の復旧を支援
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経済自立支援
地域の特性を活かした産業促進を支援、 経済的自立を生み出す(市民同士の協働関係)
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持続可能な状態
国境を越えた市民関係・経済的自立による相互に助け合う社会
緊急支援事業
紛争や災害などで、被災した人たち、避難生活を送る人たちに食料、医薬品、生活用品などの物資の支援、教育を受けられなくなった子どもたちへの教育支援などを行います。
復興支援事業
紛争・災害などにより、被害を受けた人たちがふたたび生業によって生活ができるように、破壊されたインフラの修繕や必要な物資の提供、技術研修などを行います。
経済自立支援事業
人びとの持続可能な暮らしと経済を成り立たせることを重視し、支援事業地の産品を使った商品開発を通じて地域での流通に取り組み、さらにフェアトレードで日本の市場につなげます。
民際協力事業の原則と指針
民際協力事業の原則
- パルシックは、一方が他方に従属するのではなく相互に支えあう、いわば相互依存の世界を目指しています。そのためには事業地の人びとの相対的な自立が前提となります。したがって民際協力事業の活動地域において人びとの自立的で持続可能な暮らしと経済を成り立たせるような支援を重点化します。
- 視野はグローバルかつナショナルにもちつつ、事業地の状況をよく理解し、現地の人びととの信頼関係を基盤として地域に根付いた活動を実施します。
- 自立的で持続可能な暮らしと経済を成り立たせるためには長期にわたる取り組みが必要なことから、10年といった息の長い支援活動を実施しますが、同時に「支援―被支援」の関係からの脱皮を図り、相互支援の関係に転換します。
民際協力事業実施上の指針
- 自立発展を支援する観点から、可能な限り最初から現地NGO、地元の団体、自治体、政府などとの協力をもって事業を実施する。
- 人間的な信用に基づく製品の生産、流通、消費を尊重する立場から直接的な交流、交易を重視し、支援事業地の人びとの産品を市場につなげる手段としてフェアトレードを実施する。
- これまでの事業実施経験を通じて、地域の人びとの生活改善において女性が果たす役割が重要であるという認識から、女性のエンパワーメントにつながるコンポーネントを重視する。