ガザスタッフからの声(10/27)
- コラム
10月27日
タグリードから
- 昨日も海、陸、空からの攻撃が激しく、外は空爆などの火の海が続きました。今は灰で霧がかったようにグレーで、空気も汚く暗いです。自宅の隣がUNRWAの学校で1,000人以上が避難していることから、匂いもとてもきつく、ゴミの匂いや自宅のトイレの匂いなども最悪です。幸い、私の家からは死体の匂いはしませんが北部はすごい匂うと聞いています。
- ついに水タンクの水が一滴もなくなりました。本当に水がないです。トイレを流す水もありません。
- スーパーにはトマト・きゅうり・オニオン・小麦はありますが、それ以外はありません。今食料を貰ったとしても、水も燃料もないので料理できません。今私たちに必要なのは、食糧よりも水・電気・燃料です。
- 私は家庭菜園が好きだったので、野菜や果物などを植えていました。戦争直後、グリーンペッパーを収穫して食料の足しにしました。ミント・ザアタル・オレンジのような緑の柑橘果物なども収穫できれば良かったですが、既に灰まみれで枯れて死んでいます。柑橘果物の果汁でのどを潤すことができればと思い、まだ収穫には早いですが取ってみましたがすっぱくでとても飲めるものではありませんでした。
- 幸いフレッシュデーツがあるので、朝4時に息子はデーツ4粒とトマト2カットを食べてまた寝ました。日中、息子は食欲がありません。
- デーツはたくさんあるので、ご近所の親戚に少しおすそわけしました。彼らは子どもがたくさんいますし。
昨日は市役所からの水が少し出ました。ただ、アパートの上の階の自宅まで水を引き上げることができないので、庭の木の下から出ていた水で急いで髪を洗いました。何より水が必要です。 - バッテリーも2日前には使い切りました。
- 子どもたちは「外に出たい」と言います。戦争がはじまってずっと家にいることに限界を感じています。でも外は本当に危険なので、何とか家で耐えています。外は”Prison”のようです。
- 支援団体は支援をする準備を何とかはじめているようですが、ガザの全住民に支援がいきわたるように、シェルターにいる人だけが支援を貰えて家にいる住民は支援がもらえない、ということにならないよう「支援の重複」に十分注意するべきです。
ガザの人たちは今も被災した市民同士で協力しながら、この瞬間を生き延びようとしています。どうかガザの一般市民がおかれている極限状態を超えた現状を一人でも多くの日本の皆さんに知っていただき、即時停戦に向けて連帯の輪を広げていただけますと幸いです。引き続きお力添えのほど、よろしくお願いいたします。