特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

〒101-0063
東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル

03-3253-8990

FAX03-6206-8906

ガザスタッフからの声(11/18-11/19)

  • コラム

ガザ地区北部だけでなく、南部への無差別空爆も一向に止む気配はありません。そんな中、ガザの同僚たちは結束して羊農家70世帯の安否確認に尽力しています。元々チームワークの良い6名でしたが、自らも困難な状況にありつつ常に周りの人びとを助けようと奔走する姿には、こちらが励まされます。彼らの尽力によって70世帯の避難先が把握できつつあります。

ガザ地区における羊の畜産支援

危険と隣り合わせで人びとのために動く彼らの願いに応え、わたしたちも粘り強く即時停戦を訴え続けます。「これは市民と政府の戦争でもある」とあるパレスチナ人が嘆いていましたが、今こそ、市民が自分たちの力を信じて、声を上げ続ける時だと思います。みなさまからのお力添え、そしてご寄付も、引き続きよろしくお願いいたします。

【ご寄付のお願い】パレスチナ・ガザ緊急支援

今日もパルシック・ガザ事務所の同僚たちの声をお届けします。

(パレスチナ駐在員ガザ事業担当)

11月18日

タグリードから

(最も通信環境の悪いタグリードから奇跡的にSMSが届きました)

  • 元気ですか?ガザチームの皆が無事であることを祈っています。私は何とか生きています。昨日は廃材を使って火を焚いて料理し、今日も自力でパンを焼きました。
  • 今すぐ戦争が終わることを心の底から願っています。この野蛮な戦争を止めるために、世界は何を待っているのでしょうか。世界は私たちが全員死ぬことを待っているのでしょうか。まるでゲームのようですね。この地球上の人類、人びとのヒューマニティにいったい何が起こっているのでしょうか。

 

サハルとシャディとアブダッラーは、戦争が始まって以来、ようやく3人で合流することができました。サハルは朝早くからマフムードに会い、その後アブダッラーと車でシャディ宅を訪問しました。感動の再会でした。これまでの状況、羊農家の情報などを顔を見ながら共有し、これから何ができるかを話し合いました。そして3人がシャディ宅を出て、帰宅の途につきかけた直後、シャディ宅の目の前が空爆を受けました。

シャディから
  • もう1分、同じ場所を遅く歩いていたら、我々3人は死んでいました。
  • 避難してきた子どもや女性を含む15名が殺されました。私も、私の兄弟もちぎれた遺体の一部を運びました。とても怖かったです。子どもたちも泣き続けています。私の家には多くの瓦礫が飛び散ってきました。幸い家族も皆無事でしたが、私も死んでいた可能性があります。非常に怖かったです。
  • 幸い、私たちは無事で神様に感謝です。しかし、ハンユニスへの無差別空爆は増えています。(パルシックの活動地の一つである)アルカララ村にもイスラエルによる警告が出されています。羊農家への支援にむけて、できる限りの情報取集をしながら引き続き動きます」

サハルから

シャディ宅を訪問した後に起こったこと(空爆)は非常に怖かったですが、それでも私たちが支援してきた羊農家70世帯のために、避難先の確認やできることを進める必要があります。立ち止まっている暇はありません。帰り道にユセフの家も訪問し、支援プランも話し合いました。


アブダッラーから
  • 今日は久しぶりにサハルとシャディにも会えました。とても嬉しかったです。私が今避難している学校は、国連機関(UNRWA)が運営する学校ではないため、正式な避難所学校として認定されていません。支援物資はUNRWAの学校に優先的に届くため、私の学校の支援物資は不十分な状態です。
  • 一部の学校施設では、町内の緊急委員会を通じて、週に3日間、米を炊いた食事が提供されているようですが、量や頻度は十分ではなく、配布も不定期です。例えば小皿に5人分のご飯のみ配給されることもあります。
  • フェタチーズは1回限り、1家族7箱まで。豆の缶詰は1食分のみ、1家族3缶まで。その他、野菜バスケットや、各家庭に1つの越冬物資などの配布が行われています。

11月19日

サハルより

タグリードと連絡が長期間とれず心配で仕方がなかったので、食料などを買って叔父さんの車に乗せてもらい、彼女の家を訪問しました。通常20分で着くところが、人が溢れかえっているのと道路の状態が悪く40分ほどかかりました。タグリードは私が訪問してくると思っていなかったので、本当に喜んでいました!感動の再会でした。タグリードは、食料や水がない中でもなんとかやりくりしていました。通信環境もかなり悪いです。次は、パンを焼く道具など一式を購入し、再度タグリードの家を訪問しようと思っています。もちろん、道中危険なことは承知していますが、どこも安全な場所は全くありません。タグリードは大切な長年の仲間なので、彼女のために私ができることはやりたいと心から思っています。

ガザの人たちは今も被災した市民同士で協力しながら、この瞬間を生き延びようとしています。どうかガザの一般市民がおかれている極限状態を超えた現状を一人でも多くの日本の皆さんに知っていただき、即時停戦に向けて連帯の輪を広げていただけますと幸いです。引き続きお力添えのほど、よろしくお願いいたします。

【ご寄付のお願い】
パレスチナ・ガザ緊急支援

 

関連事業

ガザ地区における羊の畜産支援
ガザ地区女性世帯への生計支援(2018~2022年) 

Donation

共に助け合い、支え合う世界へ

パルシックの活動に
寄付で参加しませんか?