マルハバ!ラマッラー駐在員のパレスチナ日記#2
- コラム
パレスチナ・ヨルダン川西岸地区の中心地ラマッラーに駐在している高橋です。
ラマッラーの中心部には青果市場があります。大きなスーパーマーケットに行けば野菜売り場がありますが、鮮度、値段ともに市場のほうがよいので、私は野菜と果物はこの市場で買うことにしています。
オクラ
最初に市場に行ったときに、色や大きさが若干日本のものとは違うけれど、見たことのある野菜や果物が多いなという印象を持ちました。見たことのあるものが多いとはいえ、オクラの小ささには驚きました。小指の先ほどの大きさしかありません。オクラの隣にあるのは、スコッシュと呼ばれるズッキーニに似た野菜です。
モロヘイヤ
パレスチナでとてもよく食べられている野菜です。日本ではおひたしにすることが多いと思うのですが、こちらでは煮込んでスープにすることが多いようです。
果物屋さん
リンゴや桃、キウイフルーツ、柑橘類、バナナあたりは日本の果物屋さんに並んでいるものと似ています。柿もたくさん売っています。柿は東アジアの果物だと思っていたので、初めて来たときには、柿がこんなにたくさん並んでいてびっくりしました(※1)。パレスチナやイスラエルでも生産しているそうです。市場で柿を見る度に、大昔シルクロードを通って来たのかなあ、とぼんやり考えていましたが、私が住んでいる部屋の大家さんに聞いたこところ、ここ数十年くらいでよく見るようになったそうです。
柿とロケットとホワイトチーズのサラダ。右上のペットボトルに入っているのがオリーブオイル
日本の柿と同じようにとても甘いので、しょっぱいホワイトチーズとあわせてサラダにしました。先日、北アシーラの農業組合のオリーブ搾油所でもらった搾りたてのオリーブオイル(ペットボトルに入っている緑の液体)と、庭のレモン、ペッパーで味付けしました。
ザクロも山盛りで売っています
個人的に一番気分が盛り上がるのはザクロです。道産子の私にとって(北海道では栽培していませんので)、子どもの時には絵本でしか見たことがなかったので、ザクロは憧れの果物です。1個5シェケル(2022年11月時点、200円くらい)くらいで買えるので、市場に行くと必ず買ってしまいます。アミル(※2)のように、がぶがぶとかぶりつくのは難しいですが、粒をバラバラに外してから、一回で1個ペロッと食べてしまいます。ザクロを絞ってフレッシュジュースにして売っているのも町でよく見かけます。
ちなみに野菜や果物の価格ですが、リンゴや桃が1キログラムで10シェケル(2022年11月時点、400円くらい)くらいで買えます。オクラも1キログラムで10シェケルくらいです。私は一人暮らしで、そんなにせっせと料理をしないのでキロ単位で買うことはありません。きゅうり2本、トマト3個、玉ねぎ1個、ザクロ1個を袋に入れて重さを量ってもらい「全部まとめて10シェケル」という買い方をします。アラビア語の勉強を始めたばかりの私には何がいくらだったのかよくわかりません。
※1 ヨーロッパや南米でもよく食べられている地域があるようです。
※2 私の愛読書、19世紀後半の西アジアを舞台にした「乙嫁語り」(森薫)という漫画のザクロが大好きな主人公です。
(西岸事務所 高橋)