パレスチナ、クリスマスの喜びはどこへ?
- コラム
イエス・キリスト生誕の地でクリスマスイブを祝うため、毎年世界中から何千もの巡礼者が、ベツレヘムを訪れます。
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生誕の洞窟、キリストが生まれたといわれる場所
パレスチナでは、12月初旬にクリスマスフェスティバルが始まり、1月まで続きます。この季節、ベツレヘムは経済的にも立ち直り、たくさんの観光客やライトアップ、きれいな飾りつけやパーティーで街全体が活気づきます。
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ラマッラー市内のカフェ・ドゥラペ。クリスマスは季節じゃなくて気持ちが大事
新型コロナウイルス感染症の感染拡大前は、ベツレヘムのクリスマスキャラバンで幕を開ける、大きなイベントがありました。たくさんの人たちがお祝いのために通りに出て、パレスチナの子どもたちも大いに楽しみます。毎年恒例のこのイベントは、イエスの町ベツレヘムから始まり、ラマッラー、ザバブデと続き、ジェリコで終わります。キャラバンだけでなく、ラマッラーやベツレヘムでは、通り沿いで花火やショー、飾りつけが行われ、ツリーの設置イベントも開かれます。
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ラマッラー市内アラファトスクウェアのクリスマスツリー
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サンタグッズがいっぱい!
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今年はキャラバンはないけれど、それでもクリスマスを楽しみます。
今年は、すべてのお祝いごとがキャンセルされ、子どもたちの笑い声も消えて、教会は空っぽ、訪問客もなく、設置されたクリスマスツリーはテレビから見ることになりました。屋外パーティーはなくなり、家の中だけに。新型コロナウイルス感染拡大防止のため集会も制限され、オンラインアプリで参加する人たちもいます。
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ナブロスの家の様子。キリスト教徒はクリスマス気分を味わうため、家を飾り付ける
それでもラマッラー市は、通りを飾り、クリスマスツリーを立て、精一杯、子どもや住民たちを元気づけています。そして、封鎖で大きな打撃を受けた手工芸品店を助けるためにクリスマスマーケットを1週間開催し、すべての人たちに喜びや希望を与えました。
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子どもたちはクリスマスマーケットで友達へのプレゼント探し
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マーケットに参加したJelld(ハンドメイドのレザー製品)。Jelldは、2016年に3名の大学生が立ち上げたヘブロンのベンチャー企業で、困窮者に雇用の機会を作ろうとしています。
2020年は厳しい年でした。隔離されている人も、愛する人を失った人もいます。サンタでさえ、このクリスマスから立ち去ってしまったようです。私たちにできることは、来たる年がより良い年になることを祈り、すべての苦しみが癒されることを願うことだけです。皆様の、健康で安全で、そして幸せなクリスマスシーズンをお祈りしています。
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ラマッラー市立公園にて、クリスマスソングと噴水
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ラマッラーのK5M菓子店の、クリスマスクッキー
(パレスチナ事務所 ヤラ)