インターン黒沢 東ティモール日誌Vol.4 多言語社会の東ティモール
- コラム
Botardi! インターンの黒沢舞衣です。
突然ですが、皆さんは東ティモールで話される言葉を知っていますか?東ティモールの公用語はテトゥン語とポルトガル語です。その他に30以上の地方言語(*)がある他、インドネシア語を理解する人も多く、英語を話せる人もいます。彼らはいくつもの言語を見事に使い分けます。地元の人や家族と話すときはローカル語、学校や公共の場ではテトゥン語、教科書や政府の使用言語はポルトガル語、インドネシアのテレビや映画、SNSや輸入商品の説明はインドネシア語、外国人と話すときは英語、、、日本語だけの環境で育った私にはびっくりするような感覚です。
事務所に飾られているテトゥン語で書かれたパルシックのポスターなど
特に驚いたのは数字です。1つ2つなどと小さい数字を言うときはテトゥン語、値段や年齢、電話番号などを伝えるときはインドネシア語、日付はポルトガル語を使うことが多いようです。テトゥン語の数字だけを覚えて行った私は、到着初日にお店で値段を聞くと知らない言葉が返ってきてとても戸惑いました。
しかしその中でもテトゥン語は、一部の年配の人などを除いて大抵の人が話すことのできる言語です。私は東ティモールに行く前に、テトゥン語が話せないときついよ、と言われていたので、英語で書かれた教科書を使って一人で勉強していました。そして東ティモールに着いて最初の週は、Dili Institute of Technologyという私立大学で開講されているテトゥン語コースに通いました。そこでは東ティモール人の先生が、英語を使ってテトゥン語を教えてくれます。たまたま私以外に受講者がいなかったので、一対一で1日4時間、5日間みっちり教わりました。
テトゥン語コースの教室
事務所内やディリの街中で使われる言語はたいていテトゥン語であるため、私は毎日必死にテトゥン語を使い、少しずつ習得しています。テトゥン語は動詞の変化がなく、文法も難しくないため比較的学びやすい言語だと思います。
しかし地方に行くと、仲間内ではその土地の言葉を話すため、会話の内容が全く分からないことが多々あります。訪れる先々で、その地域の簡単な挨拶や単語を教えてもらうのが私の楽しみです。覚えたフレーズを使うと、「知っているのか!」と皆さんにとても喜ばれます。残りの滞在期間でより多くの言葉を覚えたいです!
マウベシではマンバイ語を教わって仲良くなりました