特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

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東京事務所の山田君~インターン日誌~Vol.1

  • コラム

みなさんこんにちは。パルシック東京事務所インターンの山田です。

あっという間に年度末、卒業シーズンになってしまいました。どんどん暖かくなり、卒業式を待たずにもうそろそろ桜が咲くのでは?と言われていますね。旅行に行くには絶好の気候なのですが、国内外含め中々行きづらい世の中になってしまいました。事務所で様々なバックグラウンドを持つ職員の方々のエピソードを聞くことで、卒業旅行の代わりにあちこち行った気になっています。なので今日は、海外旅行に行けない皆さんのために、僕の海外トークをしたいと思います。

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レバノンの難民キャンプで撮った写真

僕は4年生の際に大学を休学し、レバノン事務所でインターンとして活動をしました。周りには「なんで中東なんか」と言われることもありましたが、自分ではその経験に非常に満足しています。

そもそも中東に行こうと思ったのは、難民支援の現場を生で見てみたいと考えたのがきっかけです。大学でシリア難民について研究していたのですが、難民問題は「今現在も刻々と状況が変化し続ける」タイムリーな国際問題でした。そのため数字は常にアップデートされ、中東地域ということで日本語での論文も少ないのが悩みでした。 遠い国での出来事で、具体的にイメージすることも難しい難民問題について、表面的な理解ではなくきちんと知って向き合いたい!3年生のころにはそんな考えが浮かぶようになりました。折しも周囲の同級生は就活に力を入れる頃。一方の自分は、受け入れてくれそうなNGOを探したり、シリア難民の情報を日々集めていました。

そこまでして海外に行きたかったのはなぜだろうと今振り返ってみると、「百聞は一見に如かず」という言葉が浮かび上がってきました。ニュースの映像やパソコン上の数値だけで、難民問題について知った気になりたくない。困っている人たちがいるのなら、自分で足を運んで手を差し伸べたい。だからこそ、色んなことに挑戦する時間がある大学生のうちに、学生でないとできないことに挑戦しよう。今考えると少々無謀な気もしますが、チャレンジ精神旺盛な学生だったのかもしれません(笑)。 

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パレスチナ難民やシリア難民の子どもたちと毎週末サッカーをしていました。

結局海外にいる間は、パルシックのインターンだけでなく、悲願だったトルコとエジプトに旅行したり、気づいたらパレスチナ難民ともプライベートで仲良くなっていたり、めちゃくちゃ楽しい経験をしてきました。もちろんメインは難民支援なので、難民キャンプの訪問などNGOの仕事をこなすことが中心です。勤務中は学問のことについて考える余裕などなく、慣れない業務の中で自分にできることを探すので頭がいっぱいでした。難民の人びとの生活に直面して考えさせられることも多く、使用していたノートを見れば、今でも当時の葛藤をありのまま思い出すことができます。それでも、一人一人との出会いが、一つ一つの瞬間が、自分にとっては本当に価値のあるものでした。

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パルシックのシリア難民担当の方々とお出かけした時の写真

ちなみに、こんなに「意識高い」感を出している僕ですが、高校生の時からこんな活動をしていたわけではありません。 高校時代はサッカー部でボールを追いかける日々、趣味の映画鑑賞に限られた時間とお金をすべてつぎ込み、SDGsなんて言葉はおろか、国際協力の「こ」の字も意識したことがありませんでした。実際に興味を持つようになったのも大学生になってから。最初から自分が熱意を持っていたというよりは、周りの人の影響が強かった気がします。

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大学の学生団体の代表としてイベントにも登壇

なので、もしこの文章を読んでくださっている学生さん(大学生でも中高生でも)がいるのであれば、声を大にして言いたいです。 自分が今まで全く関心を持ってこなかった世界にも、薄く広くで良いので常にアンテナを張ってみてください。新聞でも、テレビでも、ドキュメンタリー映画でも、ネットニュースでも構いません。周りの人からの影響や、ちょっとした疑問や不思議だなと思ったことから、皆さんの興味関心はあるとき突然膨らんできます。 そして、何かやってみたいこと、好きなことがあるなら、最も挑戦することができるのは大学生のうちです。「百聞は一見に如かず」という言葉の通り、自分の目で見ないと広がらない世界があるのであれば、多少の困難は乗り越えてでも挑戦することをお勧めします。

ちなみにもし、国際協力に関心があるけれど海外にはなかなか行けない……と悩んでる方がいるなら、ぜひパルシック東京事務所の扉をたたいてみてください。現地事務所の仕事を東京からバックアップすることも多く、皆さんも国際協力の一翼を担うことができます。フェアトレード商品の販売など、東京事務所でしかできない仕事もあります。僕らの代のインターンが卒業するので、これから新しいインターンの学生さんを募集するみたいですね。

(東京事務所インターン 山田蒼太)

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