ガザ、大規模な戦闘再開と今後の活動予定について
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2025年3月18日、現地時間午前2時頃より、イスラエル軍はガザ地区全域に空爆を開始し、1日で約500名のガザ市民の尊い命が奪われました。翌19日からはイスラエル軍による地上部隊の侵攻も始まっています。戦火は瞬く間に広がり、ガザ地区中部には、北部から再度避難してきた人びとで溢れています。
攻撃が再開される前の3月2日以降、ガザに物資を入れるための検問所がすべて閉鎖され、食料や医療品など、命を繋ぐために必要な物資が域内に全く入らない状態が続いていました。そのため、食料や日用品の価格は高騰していました。また、燃料やガスの不足も深刻になり、車による移動は難しくなっていました。イスラエル軍による無差別な攻撃が続く中、人びとは徒歩で避難せざるを得ません。状況は悪化の一途をたどっています。
3月22日時点で、ガザスタッフ4名(サハル・マハムード・アブダッラー・タグリード)およびパルシックが戦争以前から支援する羊農家70名と女性協同組合員43名の無事が確認できました。しかし、羊農家のうち一世帯は自宅に空爆を受け、けが人がでました。幸い軽傷で済んでいますが、羊農家は家族と一緒に羊もつれて避難を余儀なくされています。また、パルシックの活動を支える専属ドライバーの自宅も攻撃を受けました。子どもたちが寝ていた部屋に爆弾が落ちましたが、幸いにも全員無事でした。このようにガザの人びとは、再度命の危機にさらされ、行き場のない絶望と恐怖の中に置かれています。

ミサイルが貫通し天井が破壊されたドライバーのニダールの家

子どもたちはこの部屋で寝ていました
ガザスタッフのタグリードと娘のハナさん(20歳)は、18日深夜に突如始まった大規模な戦闘の音に驚き、叫びながら飛び起きました。ハナさんはパニック発作を起こし、顔は青ざめ、胸の痛みから息ができず、震え上がっていたそうです。
また、マネージャーのサハルは「戦争が始まって以来最悪のとてもつらい夜でした。恐怖、絶望、怒り、深い悲しみでいっぱいです。私たちは、過去15か月も続いた地獄のような日々を、また繰り返さなければならないのでしょうか」そう嘆いています。一時的な停戦中にラファ県に戻ったサハルの姉妹と子どもは、現在、戦車に囲まれて移動ができない深刻な状況に置かれています。これはサハルの姉妹に限らず、ラファ県、そして北部でも人びとは同様の状況に直面しています。
パルシックは、一刻も早い戦闘の停止、人質の解放、そして支援物資の搬入再開と恒久的な停戦を求めます。そして、スタッフの安全が確保でき次第、緊急支援物資の配付を再開する予定です。
ラマダン初日の3月1日には、皆さまからのご寄付で腎不全患者を支える133世帯を対象に2週間分の食料配付を実施しました(詳細は後日記事を掲載予定です)。今後も避難民への食料・衛生用品の配付を予定しており、さらには寄付金が集まり次第、慢性疾患に苦しむ子どもたちへ衣料品や靴を届けたく、物価の確認を続けています。併せて、羊農家70世帯と女性協同組合員43名の支援も続けていく予定です。
ガザの人びとの命を繋ぐためにも、皆さまからの温かいご寄付へのご協力を再度お願い申し上げます。
(ご寄付のお願い:パレスチナ・ガザ緊急支援)

3月1日に腎不全患者を支えるご家族に配付した2週間分の食料
また、パルシックは他の市民団体らとともに「パレスチナの和平を求めるアクション実行委員会」として「ガザの恒久的停戦と、パレスチナの和平を求める」声明を発出し、ガザ地区およびヨルダン川西岸地区の状況を広く知ってもらうため、3月28日に記者会見を実施します。本声明は5月15日まで賛同を募り、内閣総理大臣、外務大臣、及び関係議員へ提出する予定です。ぜひ一人でも多くの方に賛同と拡散にご協力いただけましたら幸いです。
▼声明への賛同フォーム▼
https://forms.gle/t17dM91wey8u