ガザのチーズ工場。オープニング式典と販売促進イベントを行いました!
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「酪農を通した女性グループの生計支援事業」(2018年1月~2022年2月)で、パルシックが支援してきた女性たちは今、女性協同組合を中心に、自立した活動を続けています。以前、チーズ工場のオープニングの様子を写真でご紹介しましたが、式典の後に女性共同組合のメンバーが感想を語ってくれましたので、彼女たちにとってどのような日だったのか、またその後の活動についてご紹介します。
チーズ工場のオープニング式典
チーズ工場のオープニング式典を前に、組合の女性たちは、式典で販売するためのホワイトチーズや菓子用チーズ、ラバネ(小さなボール型のチーズ。プレーンの他、ハーブやブラックシード、パプリカ等で味付けしたものがある)の準備で大忙しでした。
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式典では、クナーフェ(チーズを使ったアラブ菓子)を参加者にふるまいました
2月22日(火)、ラファ県のアルショカ村 で、日本大使館関係者やアルショカ村長、アルショカ議会議員や役所の方たち、そして地元の人たちを招いて、チーズ工場のオープニング式典を開催しました。
この日は、女性協同組合にとって、自分たちの製品を販売・宣伝するための良い機会になっただけでなく、地元の人や様々な団体と良い関係を築く場にもなりました。
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オープニング式典で挨拶する組合代表のエクラムさん
組合員で、チーズ工場勤務のサファさん
これまでに自分たちが達成したことを、誇りに思います。長い道のりでしたが、その価値はありました!自分でも信じられませんが、式典では、自分が生産的な人間であることを実感できました。また、たくさんの人からインタビューも受けました。式典の参加者に、工場の機械を見せながらチーズの作り方を説明できて、とても幸せでした。
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チーズ作りをするサファさん(左から2番目)
組合員のアマルさん
式典の日は、とても素晴らしい日になりました。私はテーブルの後ろに立って、試食する人たちにチーズの味を伝えたのですが、これは私にとって新しい経験でした。組合の仲間と並んで自分たちの商品を紹介するのは、とても楽しかったです。
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オープニング式典の試食会に参加するアマルさん
組合員のヤスミンさん
式典の日は、組合員全員にとって大きな一日でした。私たちはチーズ工場について、多くのメディアからインタビューを受けました。彼らの記事のおかげで、私たちは有名になりました!式典では、33kgのチーズを販売して、幸先の良いスタートを切ることができました。
ショッピングモールでの販促イベント
式典の後も、女性協同組合はマーケティングの専門家と協力して、販売先を拡大しています。これまでに、ガザ地区の3つの地域、ハン・ユニス県、ラファ県、ガザ県のショッピングモールで、3回の販促イベントを実施しました。
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試食イベントに協力してくれたシェフ(左)とヤスミンさん(右)
販促イベントを担当したヤスミンさんは
「ショッピングモールは、私たちのチーズの販売イベントを歓迎してくれて、65kgのチーズを販売しました。最初は、お客さんにチーズを紹介するのが少し恥ずかしかったのですが、やっているうちに、私の決意とモチベーションは大きくなっていきました。そして、商品をどうアピールすればよいのかを学んでいきました。チーズを試食してもらうためのスタンド(案内板)を立てて、お客さんにサンプルを手渡しました。私たちのチーズは添加物を使っておらず、お客さんからの反応も上々でした!」
と話していました。
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緊張もほぐれ、お客さんの相手も上手くなったヤスミンさん
お客さんの声
ハン・ユニス県のスーパーマーケットの常連客であるズヒアー・バラクさん
「本当に美味しい。冷蔵庫にあるチーズを使い切ったら、必ずまたこのチーズを買いに来るよ!」
カーレッド・アル・ナジャールさん
「私はチーズに目がないんだ。これは久しぶりに食べる最高のチーズだ!」
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お客さんの買い物かごに、チーズを加えてもらえました!
他にも、両親のためにチーズを買うために通りかかったというマルワン・クデイフさんは「羊乳100%で作っているなんて、特別なチーズだね 」と答えてくれました。私たちのチーズと、普段買っているチーズを両方買って、ご両親と食べ比べをしてくれるそうです。
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スーパーの冷蔵庫に陳列される女性協同組合のチーズ
(ガザ事務所 タグリード)