新鮮な印象を大切に:高校生とのワークショップを振り返って
- 活動レポート
あけましておめでとうございます。みんかふぇスタッフの吉浦諒子です。
今回は、昨年実施した、近隣高校での「実践演習」の様子についてレポートします。
「言語実践演習」
みんかふぇでは、葛飾区内の小中学校や高校から、職場体験や出前講座をご依頼いただくことがあります。「言語実践演習」は、日本語を勉強中の海外ルーツの生徒さんを対象とした授業です。中国、フィリピン、ネパールなどから来た高校生17名に対して、「やさしい日本語」を織り交ぜながら、居場所やコーヒーをテーマに全3回の授業をしました。
1回目のワークショップで集まった意見。漢字やカタカナなどの語学の壁に加えて、文化の違いに戸惑うこともあるようです
2回目の授業では、生徒さんたちにみんかふぇまで来てもらい、コーヒーを焙煎し、ハンドドリップでコーヒーを淹れてもらう体験をしました。
実は、この焙煎やハンドドリップ体験は、中学生の職場体験でもよく実施するワークショップで、大抵の皆さんにとっては初めての体験です。いつもならば、大人の階段を上るように、味もわからないコーヒーをドキドキしながら淹れてくれるのですが…今回の生徒さんたちはフライパンなどで焙煎したことのある経験者ばかり!お互いに教え合いながら、和気あいあいとコーヒーを淹れ、お客さんとして来てもらったボランティアさんに、堂々とコーヒーを出していました。
あるグループでは、フォームミルクを作ってラテアートにも挑戦していました。
慣れた手つきでハンドドリップしている様子
最終日には、「丸1日みんかふぇを自由に使えたら何をしたい?」というテーマで、イベントやカフェメニュー案、広報についてのアイデアを出し合ってもらいました。
コーヒーチケットや写真スポット、ヘナアート、お昼寝の会、映画上映会、夜のノンアルコール営業、オープンマイク…などなど、ユニークで実際に導入できそうなアイデアがたくさん集まりました。
カフェやイベント運営は、試行錯誤を繰り返す中で、良くも悪くもアイデアが偏ってきてしまいます。こうして新しくみんかふぇを知ってもらう機会と、新鮮な印象、柔軟なひらめきは、いわば”生もの”ともいえるかもしれません。
ある生徒さんは、この授業が終了した後、みんかふぇを知らなかった生徒さんと一緒にカフェに遊びに来てくれました。
みんかふぇをまだ知らない人や、久しぶりに来る人たちを想像しながら、できるだけ新しい気持ちで、フラットにお迎えできるようにしたいと感じています。
(みんかふぇスタッフ 吉浦諒子)
*この事業は、ニッセイ財団「高齢社会助成」赤い羽根共同募金、こども未来応援基金と皆さまからのご寄付で実施しています。