能登地震レポート 地域の方と一緒に「〇〇+ちょっこりカフェ」
- 活動レポート
避難所でのコーヒーの提供から始まった「ちょっこりカフェ」(詳しくはこちら!)は、広域避難所だけでなく地域の自主避難所や、在宅避難者に向けて集会所や公民館などでも実施してきました。2月頃からは、カフェと同時に物資配布を実施したり、地域の団体とコラボするなど「〇〇+ちょっこりカフェ」としての開催も行いました。
初めは非日常の中で少しでも日常を取り戻す時間にしてもらいたい、また避難所や自宅でのお困りごとを聞き取るためにと実施していましたが、公民館での地域活動や高齢者サロン等にお声がけいただいたり、新しいコミュニティ形成の手段として、カフェの需要も変化しています。
今回は、地域の方とのつながりの中で開催したちょっこりカフェの様子を報告します。
子ども会+ちょっこりカフェ+物資配布+アロマクラフトづくり
活動の中で知り合った瑞穂地区の子ども会。能登町は夏は暑く冬は積雪があり、また隣家まで距離があることもあり、日頃から子どもたちが集まって遊ぶのが難しい状況がありました。その為、瑞穂地区の小さな子どもを持つ親が集まり、子どもたちが集まって楽しくいろいろな経験ができるようにと積極的に子ども会の活動を行っています。そのような背景がある中で、発災後実施できていなかった子ども会を再開したいとお声がけいただき、子ども会の方と一緒に計画し4月7日瑞穂公民館で「春のウキウキ会」を開催しました。
午前中は親子でバスボムとアロマスプレーづくりを子ども会のお母さんたちのサポートを受けながら実施、お昼は能登で活動している支援団体の一つOPEN JAPANさんから食材の支援を受けお母さんたちが作ったカレーを皆でいただきました。また、お店は時間短縮営業であったり不便が続く中だったので少量物資配布も行いました。
アロマクラフトを作ったり、カフェでお茶をしたりと、赤ちゃんから小学校高学年までの親子約20名と地域の女性たちや近隣の福祉事業所の方々も集まり、地域の女性たちは手作業をしながら世間話や近況報告など自然と話がはずみ、子どもの笑い声や走り回る姿に福祉事業所の皆さんもにこやかに過ごされていました。
4月の時点ではまだ水道本管への通水もされていなかったり、水が来ても宅内漏水で水が出なかったり温水器が壊れていたりと、子ども会のみなさんご自身も被災されているなかでの開催でした。イベントは実施したいが費用面に心配があった中、炊き出しの食材やイベントの材料など、準備に負担がなく安心して活動できたと言っていただけました。また、コラボすることで、子ども会だけでなく地域の皆さんへ声をかけることができ、人の集まる場としての幅を広げられることが嬉しいとも仰っていました。
春のウキウキ会でバスボム作りをしている様子
有志による癒しのマッサージ+ちょっこりカフェ
県内外の有志の方が、前述の子ども会メンバーの方と、被災された方向けに毎月イベントをされており、4月25日、5月30日にパルシックも加わり「ハンドマッサージ&ヘッドマッサージ+ちょっこりカフェ」を開催。
4月の回は鵜川公民館と仮設住宅でセラピストの方によるマッサージ+ちょっこりカフェ。鵜川は、海に面した漁師町で二百年以上も続く酒造があり、また「にわか祭り」などもある歴史と文化を感じる町で地域の人々のつながりも強い地区です。地震により多くの家や商店が倒壊し甚大な被害を受けた地域の一つです。この日は地域の女性たちが集まってくださいました。
5月の回は能登町の中心部である宇出津の「子どもみらいセンター」でマッサージ+ちょっこりカフェ+アロマスプレーづくりを実施しました。子どもみらいセンターは町役場と避難所の近くにある室内アスレチックのある親子で交流できる施設です。建物被害はありましたが修繕するなどして早くから再開され、午前は未就学児と保護者の方が遊びに来ており、会に参加してくださいました。
避難所に身を寄せる方、仮設住宅に移る方、町外へ避難される方、自宅で暮らす方など人によって暮らしは様々で、暮らしの中で日々変化の多い時期でした。目に見える変化も見えない変化もある中で、また被災した町がそのままの状態で暮らす中で、気が付いたら皆さん疲れがたまっていた様で、マッサージやアロマの香りに癒されていました。
(5月の回はジャパンプラットフォームのソーシャルグッド・タイムズで掲載されました(詳しくはこちら!))
公民館でのマッサージとカフェの様子
仮設住宅集会所でのマッサージとカフェの様子
ちょっこりカフェでホッとする時間をこれからも
仮設住宅に入居が進み、様々な背景の人が集まる新たなコミュニティも出来てきました。半面、人が少なくなった地域に根ざした元々あるコミュニティも存続しています。住まう地区を超えて出来る活動をする地域の方々と、地域内や地域外でつながった人や、多世代が混ざりあう場があるとより良いと考えます。ちょっこりカフェは今後も、つながりの出来た方や、暮らしを応援するイベント、地域を盛り上げるイベント、居場所づくりとのコラボなど、出会う繋がりを大切に、新しく出てくる課題に取り組みながら、地域の方々と一緒に実施していきます。
にわか祭に使われていた武者絵 被災した家から取り出され、ボランティアによる修復作業が行われていました
(能登事務所 赤井希)
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