能登地震レポート 能登町 生活家電の購入支援
- 活動レポート
地震の影響により自宅に住めなくなってしまった方の仮の住まいとして、一般的に仮設住宅と呼ばれる、被災地域に建てられる建設型応急仮設住宅、賃貸型のみなし仮設住宅、県営公営住宅があります。
これらに入居された方へ、石川県からテレビ・冷蔵庫・洗濯機の購入支援制度が設けられていますが、それ以外の生活に必要な家電製品の購入支援を、ジャパン・プラットフォームの加盟団体が各市町で助成金を活用して実施しています。パルシックは能登町で被災された方を対象に、3月より生活家電の購入支援を行っています。
これまでに能登町では12か所、548戸の仮設住宅が建設され、町外のみなし仮設住宅や県営公営住宅へ入居された方は200世帯以上になります。パルシックはこれまでに、373世帯に生活家電の購入支援を行いました。(8月6日現在)
家は被災して水が出ないなどの状況が続いていた中で、能登町では2月の時点で地域の方のためにと町の電気屋さんは営業を再開していました。また、地域の経済を支えたいと考える町の意向を汲み、購入者は町の電気屋さんや量販店、オンラインショップなどで必要な家電を購入し、パルシックは領収書をもとにキャッシュバックするという方法をとりました。
購入できる家電は、電気ポット、ドライヤー、扇風機、ストーブなど12品目で、予算4万円の中から必要な物を組み合わせて購入できます。12品目の中でも特に需要が高いものは、電子レンジ、炊飯器、掃除機などです。
生活家電支援を利用して購入された電子レンジ。3Kの仮設住宅に入居された3世代7人の大家族で、他の家電は被災した家から持ち出してきたけれど、電子レンジは使えなくなったので助かったとお話しくださいました
仲よくテレビを見ていたところをお邪魔しました。もともと湿気の多い土地柄で、かつ居住スペースの小さい仮設住宅では洗濯物がなかなか乾かず大変です。特にお子さんのいらっしゃるご家庭では、ドライヤーや除湿器などを選ぶ方も多くいます
仮設住宅入居直後は、集会所で家電購入の相談コーナーを設け、購入のサポートや申請書の書き方を説明しました
みなし仮設などでは、能登から離れた住み慣れない土地だから、車が多くて運転が心配だから、知り合いが居ないからと、あまり家から出ないという高齢の方も多くいます。これは課題としてこれからも認識しておかなければならないことです。
「発災後から引きこもっていて足腰もだいぶ弱ってしまっていた祖母と、家電の買い物というイベントが出来てリフレッシュでき、自宅を再建しても使えるようにと前向きな買い物ができた」というお礼の声をみなし仮設に入居する方からいただきました。
仮設住宅に入られる方には町役場から入居説明会が実施され生活家電の購入支援の説明がされていますが、参加出来なかかった方や、みなし仮設や県営公営住宅など能登町から離れている方には、資料を送付するとともに電話で質問などを受け付けています。お相手の時間が許せば、家電のことだけでなく発災後のことや現在の暮らしの様子もお聞きしています。また、入居後二か月以上経ったけれど申請のない世帯には、訪問するなどしてフォローアップを行っています。
まだ申請されていない世帯もあり、ご高齢の方で必要書類が手元になく手間取っているという声や、一人では対応が難しい方が居るという声もあるので、なるべく全ての必要とされる支援対象の方にこの生活家電購入の支援制度を利用いただけるよう、引き続き活動を続けてまいります。
能登町の仮設住宅
能登では、まだ仮設住宅の建設は続いていますし、仮設住宅やみなし仮設などに移った場合でも課題はあり、避難所や二次避難先で暮らす方、環境の整っていない家で暮らす方など様々な状況があります。今後も能登で地域のことを知り地域の方と考え話し合い活動を続けてまいりますので、これからもお心を寄せていただけますようお願い申し上げます。
(能登事務所 赤井希)
*この事業は、ジャパン・プラットフォームの助成および皆さまからのご寄付により実施しています。
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