小規模有機栽培茶農家グループ・エクサのメンバー紹介 #3
- 活動レポート
「エクサ(エクサ・カーボニッカ・テー・ワガーカラワンゲ・サンガマヤ(シンハラ語で「有機茶栽培農家協働グループ」の意)」は、2011年にデニヤヤ周辺の2つの村の25世帯の農家で紅茶の有機転換に挑戦し始めました。2020年現在は5つの村に広がり、約80世帯のメンバーがいます。3回目は、バタヤヤ村のスマワティさんをご紹介します。
スマワティさん
スマワティさんは2013年からエクサに参加して有機転換を始めました。40年ほど前に彼女自身が茶栽培を開始した0.2ヘクタールの有機茶畑は、家のすぐ隣にあります。結構な傾斜地にありますが、スマワティさんはいつも身軽に茶畑を案内してくれます。茶畑での作業は彼女と一緒に住んでいる娘さんが主に行っています。2人のお孫さんも一緒に住んでいて、私が現地駐在していた頃はまだ赤ちゃんでしたが、ここ数年短期出張で訪問する時には、いつもおばあちゃん(スマワティさん)と一緒に畑の案内をしてくれます。
スマワティさんが持っているのは、美味しい紅茶を作るために必要な茶摘みの基本「一芯二葉(若い芽とその下の柔らかい2枚の葉)」で摘んだ茶葉。
彼女の茶畑には、エクサの他のメンバーの畑にはあまりないカルダモンがあります。カルダモンというのはショウガ科の多年草で、種がスパイスとして使われます。スリランカでは毎日の食事(カレー)に欠かせないスパイスです。エクサの活動地シンハラージャ熱帯雨林周辺は、カルダモンの生産に適していて、以前はカルダモンのプランテーション(大規模単一圃場)を作るために森林が伐採されることもありました。もちろんスマワティさんのカルダモンはプランテーションではなく、茶と他の果樹やスパイスと一緒に有機茶畑に生えています。先日開催した紅茶のオンラインイベント「季節の紅茶を楽しもう!(秋冬編)」では参加してくださった方にルフナ紅茶とスパイスサンプルを送りましたが、そのスパイスサンプルで送ったカルダモンはスマワティさんの茶畑から採れたものです。とても品質が良いので、皆さんにも味わっていただきたいと思っています。
スマワティさんの茶畑のカルダモンの花