特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

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新事業地・アタウロ島で本格始動!「ふりかけ普及と食生活改善による栄養改善事業」

  • 活動レポート

9月からアタウロ島ビケリ村5集落 Pala(パラ)、Iliknamo(イリクナモ)、Ilidua(イリドゥア)、Uaroana(ウアロアナ)、Fatuu(ファトゥー)における食品加工基礎、ふりかけ原材料の加工についての研修が始まりました。

1日目の食品加工の基礎研修では、下記のポイントを重点的に伝えました。

  • 売れる商品を作ること、消費者のニーズを理解すること
  • 人・モノの衛生管理
  • 品質管理、安心・安全な商品をつくること
  • 商品化までの過程
  • コストとは、原価計算・記録すること
  • 商品の流通、マーケットを創ること
  • ふりかけとは~製造・販売・消費~

アタウロ島のおばちゃんたちは、豊かな海からの恩恵を受け、日々、魚を干物に加工したり、海藻を育てたり、ナマコを乾燥させたり、貝やタコ、イカ、ウニを獲ってきて仲買人や観光客に売ったりする商売をしています。海での仕事はケガ等のリスクも大きいですが、その分、東ティモールの他地域、特に山間部の日々の収入と比べて、格段に利益も大きいと言えます。

おばちゃんたちの中には今まで、NGOや政府機関から海産物を使った加工品をどうやってつくるか、という研修を受けた方もたくさんいました。しかし、原価計算やマーケットにどうやってつなげるのか、といったことまでの研修は受けておらず、改めて「自分の商売は本当に儲かっているか」について考える機会になったようでした。

2日目のふりかけ原材料加工の研修では、干魚、モリンガの加工方法、ゴマ、ナンキョウ、ウコンの栽培から収穫までについて、私たちスタッフもおばちゃんたちの技術や知恵を聞きながら、アタウロ島の文化や環境を学びながら進めました。今回研修を実施した5地域では、モリンガの花や葉は日常的にお粥やとうもろこしのスープに入れたりして食しています。雨期にはモリンガがありすぎて豚のえさになる、というくらいで「モリンガが収入になるのか!」とちょっと嬉しそうなおばちゃんたちの声も聞かれました。

9月18日には、ふりかけ製造のためのセンターにおけるこれらの原材料の買取り価格を決める大事なミーティングをBIATA(アタウロ島漁業組合)、各集落の女性たちと実施しました。まずはこの金額でやってみよう、とお互いに納得するカタチでまとまり、10月中旬にセンターが完成次第、買取りを開始していきます。

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研修の様子

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ベロイのマーケットの様子

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育てている海藻

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イリドゥア集落でのモリンガと緑豆とカボチャのお粥

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干魚の塩分を塩分計でチェック

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午後の部の前に、眠気覚ましのための歌とダンスを

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研修後にモリンガの乾燥を実践

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9月18日のミーティング

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建設中のセンター

(東ティモール事務所 林 知美)

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