コカマウ女性グループ、新商品のご紹介!
- 活動レポート
雨季が明ける頃になると、東ティモールではハチミツのシーズン。高い高い木の上にある蜂の巣を、ハニーハンター達が登って収穫します。養蜂は行っていないので、まさに天然のハチミツ。時には岩の割れ目に作った蜂の巣からとれることもあり、一味もふた味も違うおいしさなのだとか。
コカマウのグループがあるハトゥカデという村の近辺は、ハチミツの産地の一つ。現地の人たちには、伝統薬の一つとして利用されていますが、その他には使い道がほとんどなく、砂糖が買えない時にコーヒーに加えて飲む程度。首都ディリでも、ハチミツのシーズンになると棒の両端にボトルをぶら下げて売っている様子を見かけますが、通常は収穫してそのまま、ときには水で薄めて売っていることがあり、時間が経つと発酵して酸っぱくなってしまうし、長く保存ができません。そこで、ハトゥカデの女性たちは、それにひと手間加えて、長期保存のできるクオリティの高いハチミツを作ろうと決めました。手を加えるといっても、不純物を取り除くために濾過し、湯煎にかけた後に表面の気泡を取り除いて、殺菌したビンに詰めて密封するという、いたってシンプルな作業。100%純ハチミツです。
6月には始める予定にしていたこの活動、今年は天候に恵まれず、7月に入っても雨降りの日々が続き、肝心のハチミツがなかなか手に入らない状況が続きました。ハチミツの収穫時期は1年のうちわずか2、3か月ほど。もしかしたら今年はあまりハチミツがとれないのかもしれない・・・と心配し、焦る気持ちが募ります。そんな中、毎週市の立つ日には欠かさずメンバーみんなで探し回り、やっと見つけることができたのです。
こうして、やっと始めることができたハチミツ加工は、女性たちの思い入れも一塩です。メンバー5人力を合わせて、一度見習ったことはすぐに習得、次からは誰の手もかりずにどんどんと作業は進んでいきます。
ハトゥカデ村は、マウベシの町から悪路を行くこと車で2時間、歩くと4時間の道のり。瓶詰めされた重たいハチミツを手で持って、もしくは馬に乗せて運ぶことは難しく、どうしても車が頼りになってしまい、ハチミツを売るために村から出てくることもまだ難しい状況ですが、彼女たちの手から直接お客様の手に渡すことができる日が来ること、楽しみにしています。
コーヒーの収穫シーズンと重なってただでさえ忙しい中での活動ですが、メンバー全員、毎週欠かさず参加して頑張っています!こうしてホームページをご覧になってくださっている方々に試していただけないのが本当に残念ですが、いつか東ティモールにいらっしゃることがあれば、ぜひぜひお試しいただきたいハチミツです。
(パルシック 栗栖奈津美)
ハチミツを湯煎にかけながら、みんなでその火を囲んでおしゃべり。標高の高いマウベシは、東ティモール国内といえども寒い!こうして火にあたって体を温める時間は、至極のひとときです
ハチミツを濾過している様子
大豆スナック同様、パッケージはパルシックスタッフの作品。コピー用紙への印刷ではなんだか味気ない、かといって他にここで購入できる用紙もないし、経費 もかさむ・・・。考えた末、目に留まったのが、事務所に届く書類たち。風情のある茶封筒の裏側を、ラベル印刷用紙としてリサイクルしました。