【3.26開催】<ミャンマーを知るための4章>第2章 2021年クーデターの歴史的背景と現在の状況、人々が目指す未来 ―「法の支配」と「連邦民主制」確立へ向けた「革命的状況」はなぜ生じたのか?―
- イベント
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2021年2月1日の軍事クーデターから4年が経ちました。空爆、地上での戦闘は、今もなお激しく行われており、今年の国内避難民の数は、昨年よりも3割増えて450万人以上に達すると予想されています。2023年10月以降の反政府勢力側の攻勢により、国軍は支配地域をどんどんと失っていますが、首都ネピドーや最大都市ヤンゴンなど、国軍が依然として支配する都市も少なくありません。2024年には徴兵制が始まり、出国制限により逃げることもできず、ミャンマーの多くの若者たちが追い詰められています。
パルシックは、2021年よりミャンマーについて学ぶ連続講座を開催してきました。このたび、改めてより深くミャンマーについて学ぶため、2021年の第1回より毎年度ご登壇いただいている根本敬先生をお招きし、「ミャンマーを知るための4章」として、4回にわたる講座を企画しました。
今回は、その第2回目となります。
オンラインでの開催ですので、どうぞお気軽にご参加ください。
ミャンマーを知るための4章
- 第1章(2025年2月26日)
過去の総選挙に見るミャンマーの「民意」―英領植民地期から2020年総選挙までの17回を振り返る― - 第2章(2025年3月26日)
2021年クーデターの歴史的背景と現在の状況、人々が目指す未来 ―「法の支配」と「連邦民主制」確立へ向けた「革命的状況」はなぜ生じたのか? - 第3章(2025年4月23日)
ミャンマーと日本との関係を振り返る ―日本占領期(1942-45)、ビルマ米輸入問題、戦後賠償、そしてODA - 第4章(2025年5月21日)
ビルマ・ナショナリズムの歴史と現在を考える ―英領期の影響を受けたビルマ民族中心主義をどのように克服できるのか?
第2章
2021年クーデターの歴史的背景と現在の状況、人々が目指す未来 ―「法の支配」と「連邦民主制」確立へ向けた「革命的状況」はなぜ生じたのか?―
開催概要
日時:2025年3月26日(水)19:00~20:30
場所:オンライン(ZOOM)
講師:根本敬さん(上智大学名誉教授)
参加費:①無料 ②ミャンマーへの寄付つきチケット1口500円(2口以上のご寄付はチケットを口数分お申込みください。)
*活動費にできるだけ多く回すため、今回の寄付つきチケットの寄付額については領収書をお送りしません。領収書が必要な方は、ご連絡ください。
お申込み:Peatixイベントページよりお申込みください。
https://parcic-myanmar202503.peatix.com
参加方法:お申込みいただいた方に、開催の前日までにZOOMのURLをご連絡します。
<第2章 講座概要>
ミャンマーで国軍が起こした2021年2月のクーデターは、前年11月の総選挙による「民意の反映」に基づいてスタートを切ろうとした第2次アウンサンスーチー政権を武力で転覆させたものである。しかし、その後、今日まで長期にわたる市民と少数民族武装勢力による反クーデター闘争が展開され、国軍による空爆や陸上攻撃に抵抗するのみならず、国軍側を徐々に追い詰める状況にある。一方で、この間に300万人を超える国内避難民が生まれ、身の危険と将来への絶望から海外に移住する者や難民となって流出する者が増えている。本講義では、独立後3回目となる軍事クーデターがなぜ起きたのか、ミャンマーにおける「法の支配」と文民統治の崩壊過程と、1962年以来、政権を牛耳る国軍の「論理」とその実態を明らかにする。くわえて、抵抗を続ける人々が、単に軍事政権を倒すことだけを考えているのではなく、「法の支配」の実現と「連邦民主制」に基づく新しいミャンマーを創り出すべく、未来に向けて前向きに格闘していることに注目し、現状が「内戦」ではなく「革命的状況」にあることを確かめる。
講師プロフィール
根本敬さん(上智大学名誉教授)
専門はビルマ近現代史。2021年クーデター直後に「緊急支援:クーデター下のミャンマー市民へ医療・食料支援を」というクラウドファンディングを研究者やNGO関係者と共に立ち上げ、多くの支援を届けた。主著に『物語ビルマの歴史-王朝時代から現代まで』(中公新書、2014年)、『アウンサンスーチーのビルマ:民主化と国民和解への道』(岩波書店、2015年)、『つながるビルマ、つなげるビルマ-光と影と幻と』(彩流社、2023年)、(共編著)『アジアの独裁と「建国の父」-英雄像の形成とゆらぎ』(彩流社、2024年)ほか。